【三部作】ギリシャ神話〜戦争の物語〜シーズン3 第1話

 

 

「どうも、ゼウスです!」
「今回も私、不倫したいと思います」というね。
このヘレネが「トロイア戦争」という
戦争を巻き起こしてしまうんですが
なぜ、男は戦争をしてしまうのか!
そこに美女がいたからというね。
結局ね、人間てあんまり変わらないというね。
世界中で、そんなお話が有るんですが
それの元祖ともいえるですね
戦争を起こした絶世の美女
へレネというお話でございますね。
どうも、中田敦彦です!
さぁ、今日も早速参りましょう!
エクストリーム世界史 ギリシャ神話
戦争の物語編
結局ゼウス
ありがとうございます。
さぁ、やって参りました。ギリシャ神話のね
完結編の、この『戦争の物語編』ですね。
まぁ、いったら神々が
どのように世界を創ったのかと
いうね、各国の神話があって
その各国の神話は、いずれ
人に繋がって行くっていうのがね
『古事記』でもそうだし
キリスト教の『聖書』でも
そうなわけじゃないですか。
その、人に繋がるブロックが
遂にやって来ました。
…となるとですよ。これはもう世界史なのか
文学なのか、これ宗教なのか
科学なのか、それのね
中間点に位置してるといってもいい
非常に面白いジャンルなんですね。
ここも僕、大好きなんで、面白いなと思ったの
今日もお伝えしたいなと思います。
まだでも、ちょっとね。
あの『ギリシャ神話』壮大だから
全体像がまだ、ちょっとごめんなさい。
ボヤけてるって方に、ちょっとおさらいしますね。
この、おさらい僕、好きなんですよ。
おさらいする毎にね、どんどん入ってくるんでぇ。
もう、神様の名前いっぱい居て
もう、分かんないって言うけど
何度も説明したらね
やっぱり、覚えて行くんですよね。
まず最初はね、最高神の「三世代バトル」でしたね。
最初のウラノス初代
次のトップがクロノス
その三代目が
ゼウスなんですよね。
三代目最高神がゼウスだと。
…いうところがあって その後
ゼウスの兄弟および
ゼウスの娘
…とか、息子…とかを中心とする。
もう、オリュンポスの十二神というね。
『ゼウスとゆかいな仲間たち編』が
始まるわけですよね。
で、この『ゼウスとゆかいな仲間たち編』で
色々、ラブコメディが起こって
そしてですね、今度は
ゼウスと人との間に生まれた子供。
半神半人、つまり
神と人とのハーフですね。
それを、このギリシャ神話では
英雄と呼んでいて
その『英雄の物語』をこの前の動画で
ご説明しましたね。
神の直の子ですね。
ペルセウスというね。
もう、輝かしい英雄ペルセウスがありまして
その、ペルセウスの孫であり
その、ペルセウスの孫と
ゼウスの子供というね
ゼウスは、何度も来ますからね。
ゼウス、凄いですよね。
生んだ子供にまた、可愛い子が生れたら
行くっていうね。
えぇ、そういう状態のその
不死の神ならではなんですけど
……の子ヘラクレスがいたりとか
その、また違うですね、人と
生んだヘレネというね。絶世の美女
このヘラクレスに憧れた男
テセウス…が
絶世の美女ヘレネを連れ去るが、結局
自分のものにはなりませんでしたというお話が
この前の最後でしたよね。
そして、ヘレネがですね
実はこの、全ての話の
ど真ん中にやって来るという。
絶世の美女が、戦を起こしてしまうと
いう事でいうと、世界中にそういう話って
結局、有るわけじゃないですか。
ねぇ、「傾国傾城の美女」といってね。
国が傾き、城が傾く美女。ねぇ
なぜ男は戦争をしてしまうのか?
そこに美女がいたから、というね。
えぇ、結局ね
人間てあんまり変わらないというね。
えぇ、世界中でそんなお話があるんですが
それの元祖ともいえるですね
戦争を起こした絶世の美女
ヘレネというお話でございますね。
じゃあ、それがどのようにして始まったのか。
早速、入りたいと思います。
まず、『美の審判』という神々の話から入るんですが
結局、人のね、色々を決めて行くのは
神々のね、トラブルだったりするんですね。
まずですね、ゼウス!
結局、ゼウスです。
どうも、ゼウスです!
今回も私、不倫したいと思います
というね、何か分かんないですけど
恒例の番組でね。
毎度流浪の不倫野郎
ゼウスです!ってね。
えぇ、ゼウス倶楽部というのが始まりますけどね
えぇ、ゼウスがですね
「テティス」という
「海の女神」をですね、狙うんですね。
「テティス、可愛いなぁ」
テティス…だからまぁ、ここはだからね
神と神ですから、生れるのも神のはずなんですけど
そこに対してですね、プロメテウスというね
この実は、第二世代の生き残り
プロメテウスというね、ゼウスにね
直で意見を言える者が
いるんですよね。
人間を生んだ、人間に火を与えたといわれる
プロメテウスがですね
予言をしてるんですね。
「オイ!ゼウスよ」と。
「ゼウスさんよ!
テティスとゼウス、もし子供を生んだら
もしだが、もし子供を生んだら、その子供は
やがて、ゼウスを超えるだろう」
こう言うわけですよ。
はぁぁぁ
でも、それってね、僕たちの感覚からすると
「あなたと誰々の子供は、あなたを超えるよ」
なんて言われたら
「えぇ、楽しみだねぇ」なんて、いうね
感覚もあるじゃないですか。
でも、ゼウスは
絶対、そうじゃないんですよ。
なぜなら、何代にも渡って
最高神の座を
争って、オヤジを倒して
それで最高のトップになったんですよ。
絶対に譲りたくないんですよ。
最高であるが故に、不倫し放題なので
ねぇ、奥さんからも
文句を言われないわけですから
最高の座絶対譲りたくない。
それが、子であっても。
だってこれも、子供に裏切…子供にその
超えられて、超えれてのやつですから。
えっ!!俺も?と。嫌だ!と。
「もう、プロメテウスやめてよ。
テティス可愛いからぁ、お付き合いしたいけど
超えられるのだけは、嫌だ!」って言ってですね
「諦めます!」って、諦めるんですよ。
ゼウスには、珍しくですね
狙った女を諦めるというですね
初の行為に出るわけですね。
そして、そのテティスはですね
まぁ、今度はね
人と神の子供……英雄ですね。
英雄と結婚することになるわけですよ。
テティスと英雄の結婚式
……てのが行われるんですね。
「あぁ、おめでとう」
「おめでとう、テティス」みたいなね。
ゼウスが
「まぁ、いいかぁ」みたいなね。
狙ってたけどもね
俺を超える子供が生まれたら困るからね。
大戦争になっちゃうしね
って、見てるわけですね。
そしたらテティスの結婚式でですね
ちょっと、一個ミスがあったんですよ。
それが、何かと言うと。
「エリス」という神…女神をですね
呼び忘れちゃうんですね。
結婚式に呼び忘れると
ホントに長引きますよ、トラブれば。
私も結婚式をね、バリで行ったんですけども
同期の はんにゃ というですね、芸人のですね
川島君の方を呼び忘れたがために
えぇ、今でもギクシャクしております。
だから、非常にその気持ち分かるんですね。
結婚式に呼び忘れると、大変ですからね。
えぇ、拗ねちゃったんですね。
金田を通して言おうかなとか
自分から言おうかなとか、思っている間にですね
金田から聞いちゃってね、
「俺は呼ばれてない!」ってね
後から誘ったら「もうイイ!」
とか言ってね、来なくなっちゃってね。
僕の話は良いんです。すみません。
この、エリスが呼ばれてない。
この呼ばれてなかったエリスってのが
ちょっと災いだった。何でかっていうと
このエリスというのがですね
「争いの女神」なんですよ。
気性が荒いんですよね。
「このー!テティスめぇー!もう、仲良くして
友達のつもりだったのに、なんで私、呼ばないのよ!
なんで、そんな大事な場面に呼ばないのぉ!!
結婚式、私…好きだって知ってるよね!
結婚式に行ったら、必ず泣くタイプの私なのよ。
結婚式、大好きなの私。
もう花嫁出てきた瞬間、誰でも
泣いちゃうタイプ、私。
そういうのいるでしょ? 私、それよ。
何で呼ばない? おかしいよね」
っていうことで、こっそり見に行ってですね
この結婚式、ちょっと
無茶苦茶にしてやろうかしら?
トラブル起こしてやろうかしら
って、こうなるわけですよ。
それでですね、何をしたかと言いますと
「黄金のリンゴ」というやつをですね。
黄金のリンゴをそこに、投げ込むんですね。
えっ?黄金のリンゴ?
なんか…何かの話でもでてきましたよね。
それとはまた、別のリンゴなんですけど
黄金のリンゴってのは、価値があるわけですよ。
良いわけですよ。目立つわけですよ。
じゃっ良いじゃない…って言うわけなんですが
そこにですね、メッセージが
書かれてたんですね。
何が書かれていたか。
「一番美しい女神へ」って
書いてあるんですよ。
それをですね、ポーン!ってね。
「あらぁ?」なんてね。
「黄金のリンゴだぁ、貴重」っていうね。
「何でこんなところに、転がってるの?
誰の、誰の、誰の?」
「誰かからのプレゼントじゃない?」
「えっ、テティスにじゃない?」
「誰なの?誰なの?」って言って
パッと拾ったらですね
「あら? 『一番美しい女神へ』って
書いてはあるわ」
「一番美しい女神へって、書いてあるじゃない!」
こうなったわけですね。
そうなった時にですね、全員がピり付くわけです。
ピリン!つってね。
「誰のことでしょうねぇ?」
なんつってですね
そこからですね、その「美しい女神」は
私じゃないですか、という
立候補者が現れるわけですよ。
テティスを差し置いてね。
そのテティスが、その
晴れの舞台なんですよ。
だけど、一番美しいのは
本日の花嫁テティスではなく
勿論、ということで、エントリーナンバー1
って、言ってですね
「それじゃあ、もう、私でしょうねぇ」
って来たのが、あのヘラなんですよ。
ゼウスの奥さん。正妻ですね。
そして、浮気されまくって、嫉妬しまくる。
そして、もう呪いをかけまくって
トラブルを起こしまくるで有名なですね
この「結婚と嫉妬の神」
ヘラですね。
まぁ、嫉妬の神って
俺が勝手に言ってるんですけども。
「私でしょ?ヘラです!」ね。
「私は、ゼウスの妻ですよ」
ね、こうなるわけですよ。
「えぇっ、ちょっと待って!」って言ってね。
エントリーナンバー2番、つってね
出てくるのがですね
アテナなんですよ。
これ「戦の女神」
これは、ゼウスの直の娘ですよね。
ゼウスが最初に生んだ娘。
アテナ
戦と正義の女神。
「美貌の戦い? 戦いなら私
負けたことなくてよ!
アテネ、立候補します!」
パァーン!となるわけですね。
はぁ、やって来た!ねぇ。
「ちょっと、待ってちょうだい!」
エントリーナンバー3
「美貌なんでしょ?じゃあ、直で美の神なのは
私じゃない?」という事でアフロディテ
出てくるわけなんですね。
アフロディテ「美と愛の女神」
アテナ「勝利の神」
そして、ヘラ「最高神の正妻」
さぁ、この3人の美女がですね
エントリーして来るんですね。
もう、結婚式はぶち壊しです。
テテテテテ…テテテテテ♪♪
「止めてよー!」とかね。
「私の結婚式で何をー」てね。
「もうダメ、あの人達止められないから
一番、気性の荒い人達だから」っていうね。
そういう神達が、来るわけですね。
ワァタタッ
いや、もう、この神たちがね、如何に凄いか。
ごめんなさい。ココをね
説明し忘れてました。ココ、今から説明して良い?
これね、ここら辺はもう、とんでもない
オリンポスの十二神って
どれくらい偉いかっていうと…
その後、ねっ。
天文学、凄いでしょ?
惑星に例えられてるんです。
惑星を司ってるんですよ。
で、その英雄たちが
星座になった話したでしょ?
英雄たちは星座に。
超主要な神たちは、惑星になってるんだよね。
だから、知ってた?
ゼウスは木星だって。
知らなかったよね。
ジュピター、木星って
一番デカい惑星だから、これゼウスなんですよ。
で、冥王星って冥界の王
ハデスなんですよ。
で、海王星って
やっぱ海の神ポセイドン
上手ーいこと、ちゃんとやってんの。
ね、ハデス・ポセイドン・ゼウスってのが
ここにあって、その、先代の最高神
ウラヌスは天王星
天の王だからね。天王星。
で、土星。土星にクロノスよ。
あぁ、なるほど。
ウラヌス、クロノス、ゼウスと
ココ続いてんのよね。
上手いことやってんねぇ、だって。
で、火星は火の神
争いを好む軍神。アレス
で、金星が美しいでしょ?金星って。
宵の金星、宵の明星とかって、美しいでしょ?
だから、アフロディテなんですよ。
彗星が、もの凄い早く回るから
すばしっこいヘルメスとかね。
そういう風にね、こう
上手くな ってるわけですよね。
そん中のホラッ。ビーナスは……金星。
アフロディテってのはね
ギリシャの名前。
英語だとビーナスなんですよ。
あぁ、そうなんだ。なるほどね。
そういう凄い奴らというね。
戻って来ました。はい!
アフロディテ、アテネ、ヘラ
「もう、私たちを止めてごらんなさい」というね。
「誰なの?誰なの?誰か決めてよ。
ねぇ、ゼウス決めて!」つってね。
「絶対に嫌だ…」
ゴクリ!と、思うわけですね。
妻が美しい、娘が美しい。
で、アフロディテとゼウスの関係って
アフロディテってのは、この先代
先々代のウラノスのイチモツが
海に投げ込まれて、溶けて生まれたものだから
もうそのー「祖父のアレ」っていうことですよね。
凄いですからね。妻・娘・祖父のアレ。
どれですかって言われてね。
「どうしようかなぁ」って言ってですね
ゼウスはですね、困ったことがあると
ヘルメスに頼むんですね。
浮気の調整役としてもですね、常に使われる
ゼウスの使い走り、ヘルメスというね。
あの高級ブランドの「エルメス」からはね
想像もできない、このコミカルな神なんですけども
まぁ、火星も司るこのヘルメス
「ヘルメス」ってね。
「はい!なんでしょう」ってね。
「また、困ったことになったから」
「あぁ、分かりました。
じゃあちょっと、色々やりますんで
調整しますんで」調整役ヘルメスがですね
「えぇ、じゃあちょっと
人間に決めさせるから」っていうことで
下界に降りてですね、下界のある王子にですね
それを決めさせるって役を
急に使わすんですね。
それが、トロイアの王子
パリスという奴だったんですよ。
で、ヘルメスがパッ!と現れてですね
「ちょっと、ゼウス様から
お願いがあるんですけども」
「あっ、なんですか?急に」ってね。
「あの、パリスさん、急なんですが
ヘナ・アテナ・アフロディテ」
「この、3つの女神の誰が、一番美しいか
ちょっと、決めていただけますか?」
「いきなり?」と。
えぇ、いやなんかその、陪審員にね
任命されるのも、いきなりらしいですけども。
「まぁ、どういう役割か、分かりませんけども
私で良いんですか」ってね。
「いやでもちょっと、あのー、初対面なので
誰っていうのが、分からないんですけども」
って言ったらね
「アピールタイム!」って始まるんですね。
バーン!!てね。ヘラが現れてね。
「私は最高神、ゼウスの妻よ。分かってる?
私を選んだら、アンタに
地上で、最高の権力を約束する。
権力をくれるって言うんですよ。
「はぁ、いいんすか? えっ、審査員
一回やっただけで、権力いただけるんすか?」
「あげるわよぉー」
「ちょっと、待って!」
アテナが言うわけですね。
「ちょっと待ってよ。私は戦の神だから
もう 、私を選んでくれたら
戦に負けないようにしてあげる。
「永久の勝利を授けるわ」
「えぇっ!?」と
「権力も魅力的だけど、 勝利かっこいい
もう、戦っても戦っても、負けないんでしょう」
うわぁ、むちゃくちゃ良いじゃないすか!
なんか、凄い良いなぁ、それなんか良い」
と思ってね。
あぁ、アテナって
「なるほど」てね。
で、アフロディテが最後に現れてね
「へぇー」なんてね。
「権力?勝利?男好きだもんね。確かに確かに
食いついてるかもしんない。パリスちゃん」
「でもね、私は
美と愛の女神よ」
「パリス君には
最高の美女あげる」
って言ったんですよね。
そしたらですね、パリスがですね
「んん……美女でお願いします!」 って言ってね
「早い!」ってね。凄い早い。
別に勝利した先に、モテるかもしれないし
権力があれば、モテるかもしれないけど。
もう、最高の美女が、もう
直で手に入るんだったら
それが、一番でございます!というですね
パリス、正直なやつだったんですね。
「最高の美女をください。彼女が欲しいんです」
言い出してですね
「分かった!」って
アフロディテが選ばれるわけですよ。
で、それを快く思わないヘラとアテナ
もう、テティスの結婚式に関しては、もう
どうなったかは分かりません。
もう、とてつもない、気まずい空気になって
解散したんだと思いますね。
それでですね。
「じゃあ…」って言ってね。
「本当に願いを 叶えてあげる」
もう、満たされてますからアフロディテは。
「ヘラよりも、アテナよりも
私の方が強い。美しいわけでしょ?
ねぇ、もう最高。よし!じゃあ
私の……部下で、エロス」
またの名をキューピッドいるわけですよ。
「いるから、もう恋させちゃうから。
あんたに、もう、強引にビューンでね。
行っちゃうから。一発よ。
私の力を使ったら人間なんてね。
誰にしましょうかね?」
…という時に、白羽の矢が当たったのが、あの
ヘレネなんですよ。
この、ヘレネというのはですね
ヘラクレスに 憧れたテセウスという英雄が
どーうしても
ヘラクレスを超えることができなくて
なんとか、最高の奥さんを
手に入れたということだけでも 超えたいということで
無理してですね、ゼウスの娘である
ヘレネを手に入れようとしたんだが
色々あって、結局
奪い返されてしまった。
という絶世の美女なんです。
さぁ、ヘレネ。
「えっ、あのヘレネを?」
「良いんですか」と、いう事なんですね。
このヘレネ。さぁ
このヘレネがトロイア戦争という
戦争を巻き起こしてしまうんですがぁ
その経緯は、どうだったか。
ヘレネというのはですね
そのテセウスに連れ去られて
戻されたでしょう。
戻った時にですね、もう
とにかくモテるわけですよ。
男たちがもう全員、「ヘレネ」「ヘレネ」
「俺と結婚してくれ」「俺と結婚してくれ」
ウワァ、かぐや姫的なことだよね。
こういう話しもさぁ
色んなところにあるじゃない?
あの『かぐや姫』もそうだし、『古事記』の中にも
無茶苦茶モテる姫いたでしょ?
「八十神」っていう神たちが
全員で告りに行くっていう。
大迷惑状態ね。
もうさぁ、もう男たちって、アホだよね。
囲んで「お願いしまーす」みたいな
やっぱエピソードは、絶対
残るわけですよ。
で、これで「お願いします」なって
もう、揉めすぎてですね、こらアカンと。
ヘレネが誰を選んでも
そいつ、殺されそうと。
血が流れそうだから、ちょっと
「何とかしてくんないか?」って
言った時にですね
このオデュッセウスっていうのがですね
とてつもなく、頭が良いわけですね。
「オデュッセウス、何か知恵はないか」
言うとですね、オデュッセウスが
「そうですね、分かりました!」ってね。
「ヘレネが選んだ男が誰であれ
今、ヘレネのことを好きな奴は
選ばれなくても
そいつの為に
何か、困ったことがあったら助けてやる
そういう約束をあらかじめ
皆で結んでおくというのはどうでしょう」と。
なるほどと。面白いじゃないかと。
全員、今の段階では
勝つと思っていますからね。
「俺が勝つ!だから、全員助けてくれよ」
「必ず助けるから」
そういう約束を全員で取り交わすわけです。
条約を結ぶわけですね。
選ばれなくても、選ばれた奴を
全員で助ける。
「はい!OK!」つってですね、それで
「ヘレネ!じゃあ選んでください!」
って言って、選ばれた男がいるんですよ。
夫がいるんです。ところが
その段階で、夫が決まって
「あっ、良かったね」なってた時にですね
このアフロディテと
エロスの矢が、プギューン!!
ヘレネに、パァーン!
刺さるわけですね。せっかく選んだのに。
「わぁ、しょうがないけど助けるかぁ」
って、なってたのに、スパーン!!なってですね
このパリスがやって来るんですよ。
「いただきます!」ってね。
もう、連れ去っちゃうわけですよ。パリスが
で、そのヘレネもパーン!
刺されてるから
ファァ―ッなって
「はい、着いて行きまぁーす」って
選んで、その後着いて行きます。
どういう状態と。
連れ去られてしまったと、いうことで
パニック状態になるわけですね。
「オイ!どういうことだ!連れ去られたぞ!」
なってぇ、この夫がですね
「みなさーん、約束を覚えていますかぁ?」
って、ココで来るわけですよ。
「皆さん、約束してくれましたよねぇ
僕、選ばれて
で、困ったら助けるって」
男と男の約束ですよね。ヘレネ、奪われました。
何とか助けてください!」つってね。
その上で、お兄さんにも相談するんですね。
お兄さんってのが、アガメムノンというですね
オラオラの王様なんですよ。
「兄ちゃん!あのー、もっとみんなにも
アピールして、呼びかけてくれ!」つったら
「オイ!お前ら」つってね。
「聞いたかぁ」ってね。
「弟が恥かかされてんだよ。
しかも、俺たちの大好きなあのヘレネが」
「他国のやつに、ポーンと連れ去られた、
許せるか!」「許せねぇーっ!!」みたいな。
「オーイ!全員で、ぶっ殺しに行くぞぉーっ!!」
って、ウワァァァッ!!盛り上がるわけですよ。
「行くぞ!」つって。トロイアというね、
このパリスのいた国と
このギリシャ連合軍とのですね
大戦争が始まる。
それはね、結構大きい
こう、海を隔ててるんですね。
ギリシャがあって、そっから
内陸に行くんですよ。こっちにね。
で、海隔ててバァァッ行くんですけど
行く前にですね
「さぁ、アガメムノンをじゃあ
リーダーにして、行くぞ!と。連合軍で。
各…各小さな国の王も全員来い!」つって。
「来い!来い!」って
言ったんですけどもね
「あの男が来てません!」って言うわけですよ。
「ギリシャ連合軍に、最も必要なあの男が
来てないんですよ!アガメムノン様」つって。
「アイツかぁ」
どう考えても、ギリシャ随一の英雄。
「我が軍のエースになる、あの男は
何処へ行ったんだ!」ってですね。
その男こそが、アキレウスというですね
この「トロイア戦争」で
一番目立つですね、エースなんですね。
「アキレウスがいない!」って
なるわけですね。
「オイ!アキレウスいないぞ!」
何でいなかったか。
アキレウスというのはね、最強の英雄と
最強のギリシャ戦士、天才戦士と
言われていながら、いなかった。なぜか……。
実はですね、ココなんですよ。
テティスとこの英雄との息子が
アキレウスなんですね。
テティスの息子なんです。ところが
テティスのですね、息子。アキレウスには
予言が掛けられてたんですね。
どんな予言かというと、
アキレウスは、負け知らずの最強の男になる。
しかし、遠くまで遠征し戦うと
そこで、名は上げるが
死ぬことになるだろう。
そういう話なんですよ。
遠征をしてはならないっていうね。
自国の中にいれば最強。
外に出ても、最強で
名を上げるだろうが
そこで、死んでしまうだろう
と、悲劇の予言をさせられる。
で、テティスはですね、もう
アキレウスが可愛くてしょうがないですから
もう、何か大戦争が起きたら怖いから
「もう、戦争に駆り出されないで頂戴。
アキレウスちゃん
あなたが強いのは分かるけど、私はもう
あなたがもう可愛くてしょうがないの」
って言ってですね、どうしたかというと
信じられないことをやるんですよ。
「アキレウスちゃん、お願い! ねぇ
もう、目立たない所に隠れてて」って言ってですね
「どう…どうすりゃ、良いんだよ。
母ちゃん」ってね。
「俺、どうすりゃあいいんだよ」
つってですね。
「もう、こんなね、ギリシャの中心地にいたら
絶対あなたもう、もう既に有名なんだから
もう、ちょっと、隠れてなさーい」って
言ってですね
ギリシャから程近いですね
小さい島でですね
身を隠すんですが
どう身を隠したかというとですね
アキレウス、女装してるんですね。
凄い顔も綺麗なね、青年で
女装も似合うんでしょうね。
女装してですね、凄くこう…あの
そこの、小さな王家の女官としてですね
バイトしてるっていうですね。
そういう隠れ方してるんすよ。
そんな事を知らないですね、アガメムノン達はね
「エースがいないぞ!オイ!あの、一番評判の
アキレウス、何処にいるんだ!」つってね。
その時、やっぱりね「オーイ」つて。
「オデュッセウス」って。頭がいいんですよ。
「オデュッセウス、お前しかいない!」ってね。
「おぉ、もう、このギリシャ軍で
一番頭いいのは、お前だ!オデュッセウス
お前、何とか探してくれないか」
つって、オデュッセウスが
「うーむ、畏まりました」つってね。
どうしたもんなかなぁ、って
色々、聞き込みに入っていくわけですね。
色んな周りの噂でですね
なんか、小さい島にいるらしいと。
聞いてですね、小さい島に行くんですね。
で、小さい島をこう見てですね
ココにいるのか?アキレウスは、うーん
って探してるんですね。
そうしたらですね、こう、城の
色々、働いている人を探してですね。
んん?何やら、怪しい奴がいるな…
見つけるわけですよ。
で、何とか炙り出そうと思ってですね
どうしたかといいますと。
そのアキレウスがですね、バイトしてる所の
女性たちに普通に紛れながら
バイトしてるわけですね。「ねぇ」とか言いながら。
最強の英雄アキレウスがですね
ママが心配だからという事で、女装させられて
バイトさせられてるという
異常事態なんですけども。
やっぱり、美しいのでね、余りにも美しいので
こう、ヤッパ気付かれないわけなんですよね。
そうなんだぁ、みたいなね。
どうも、なんか怪しいんだけどなぁ。
どうにかして炙り出そう。
オデュッセウスが、考えたんですね。
そしてですね「えぇ、ココで働いてらっしゃる
女性スタッフの皆さん
私、何処何処から参りました商人でございます。
オデュッセウスっていうね
名を隠すんですね。有名人だから。
オデュッセウスも、なかなかの国の王なので
「えぇ、商人でございます」と言ってですね
「皆さまに、ちょっと
プレゼンテーションしたい商品がございまして
きっと喜んでいただけると思うので
ちょっと、この
スペースで、皆さんに商品を
紹介してもよろしいでしょうか」つってね。
その王家のね、宮殿に勤めてるね
女性スタッフたちが、もう喜ぶわけですよ。
「キャッ、何?素敵なの?」みたいな。
「あの、アクセサリーとか色々ありますよ」
とか言って。
「あの、トレンドのやつありますから
ギリシャの方のね、メインの所からね」とか言ってね
「えぇっ、あのギリシャの?
えぇ、都会」とか言ってですね。
「凄い、凄いじゃーん!
こんな小っちゃい島だから、ほんとアクセとか
服とか、全然ないんですよ」とか言ってね
「ホントにもう、ギリシャのホントに
トレンドのやつですから」とか言って。
「あぁ、嬉しい」とか言ってですね。
「じゃあ、テーブルに
並べさせていただきます」ってザァーッとですね
こうね、アクセサリーを並べるんですね。
貴金属、ファー並べたら、もう、そしたら
女の子たち、キャア、キャア言うわけですよ。
「ナニコレ?」「可愛いぃ。」「お洒落!」
ギャーッなってるわけですね。ファァ―ッなってて
「あぁまぁ、ただですね」つって
パッと見たらですね
その怪しげな奴は
そんなに喜んでないんですよ。
「あの子喜んでないなぁ」なるわけですね。
「キャァ―ッ!」言ってるんだけど、やっぱ
アキレウスは「キャァ―ッ!」言えないわけですよ。
別に、アクセサリー
着けたいわけじゃないですからね。
ママに言われて、いるだけですから。こうやって
「ふーん」てなるわけですね。
男って買い物つき合ってもアクセサリーとか見てても
よく分かんないじゃないですか。ねつ。
フーン、ってなるじゃないですか。
あの顔をしてたんですね。
「ふーんんん…」ってね。
あいつ、ふーんて顔してるなと思って
「あはははっ、そうですね。後、もし
よろしければなんですが、そうですね
こういった…..
刀のようなですね、武器もあるんですよ」
っていったらですね、そのアキレウスが
ん? 見たんですね。
みんな女の子「ワァァァッ」って
「刀…?知らない。ワァァァッ」
「刀…?知らない。ワァァァッ」ってね。
そしたら、刀出したらですね
そのアキレウスが、ん?見てですね
「んん…..」って見だしたんですね。
一人だけこっちに来たんですね。
刀出してね。「で、あのー宝石は?」
って言ったら、プイ!って言うね。
「刀は」って言ったら
フン!って見るわけですね。
「うーむ、あなたですね。
アキレウスさん」つったら
「なぜ、わかった?」っていうね。
「分かりますよ。戦いたいんでしょ?」ってね。
「戦いたい!」って言うんですね。
「どうしてこんなことを?」
「実は、母がぁ」つて。
「そうですか、でも、分かりますよ」
って言ってね。こう連れてね。
「もう、良いじゃないですか。そんな女装は解いて」
「私は、商人じゃないんですよ」つってね。
「実は、僕はオデュッセウスなんです」
「あの、有名な!」
「オデュッセウスです。アキレウスさんですね。
「あなた、あなたを必要としてる戦が
これから、始まります。」ってね。
「いや、しかし
私は
遠い地での戦になると
不幸が起こるという、予言がありまして」
「うーん、そうですね。そうかもしれません。
……ですが、予言はあくまで予言。
未来は、どうなるか分かりません。
あなたの、その勇気と力があれば
その予言、超えれるかもしれません。どうですか。
戦いたいんでしょ?
有りますから」
「んん!?
戦いたい!
オデュッセウスさん!
戦がしたいです!!」ってなるわけですね。
バスケみたいな感じでね。
……したいです、みたいになるわけですね。
やっぱり、したいんですよ。天才だから。
天才ですから、封じ込められても
どうしても、自分の能力を発揮したい!
よし!ということで
アキレウスが帰って来るわけですね。
「アキレウスが来たぞ!」
もう、絶対負けません。
アガメムノンが「よし!行くぞぉ―ッ!」ってね。
「ギリシャの力、見せたらぁーッ!!」
バンバンバン、バンバンバンバンってね。
アキレウスもこんな「よし、戦かぁ」つってね。
えぇ、全員がね、オデュッセウスも
「戦ですね」とか言ってね。
もう、知のオデュッセウス。
力のアキレウス。
そして、暴れん坊のアガメムノンがですね。
ウワァァァァッ!!!
乗り込んで来るわけですね。やって来たぞ。
ところがですね、やっぱりこう、船でね
遠征して戦うって、大変なんです。
アウェイ戦ってのは、大変なんですよ。ねぇ
日本もあの、元との戦いがありましたよね。
元寇とか、ありましたけども。
やっぱりね、海越えて来て戦う。これ大変。
ウワァァッ!!あのギリシャの大軍をもってしても
トロイアも相当、栄えてましたから。
もの凄いですね、苦戦してしまうんですね。
というのも、トロイアにはですね、パリス
もう、渦中の人物、パリス王子ですね。
ヘレネを連れ去ったあの、パリスのお兄さん。
これがですね、非常に強い。
向こうのエースなんですよ。
ヘクトルというね。
「パリス、任せろ!」と。
「我が…我が弟よ。
ヘレネをよく手に入れたじゃないか!
素晴らしい名誉だ。トロイアの名誉だ!
その名誉は、このヘクトル。兄が守ろうじゃないか
私も腕には覚えがある」こういう事ですね。
そして、ヘクトル中心とする
このトロイア軍と
アガメムノンをリーダーとする
ギリシャの戦いはですね
なんと、10年、膠着するんですよ。
めっちゃ膠着して
「もう、全然攻めきれないっすね」みたいな。
「ヤバイっすね」みたいなね。
「どうなって、こうなってんの」
って言った時にですね
実は、このトロイアはですね
アポロンというですね
まぁ、「神託と光の神」
かなり強い神がですね
結構、守り神としていたんですよ。
その上で、このアガメムノンというのがですね
結構、強欲な男で
アポロンの怒りを買っていた
ということが、明らかになるんですよ。
「大将、ヘクトルとアキレウスの一騎打ちと
行こうじゃないかぁーっ!!」こう来るわけですよ。
「お前たち、ガンバレ!!
アキレウスの名の元にぃぃぃぃ!!!」
「アキレウスの本当の力を
見せてやるよ!出陣だ!!」バァーン!!

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