「アキレウスの本当の力見せてやるよ！」
「出陣だ！」バァーン！！
大将ヘクトルとアキレウスの
一騎打ちと行こうじゃないか！」
と、こうくるわけですよ。
「我が親友を殺した、ヘクトル
そいつの首だけを貰おうじゃないか！」
バァッと一直線で来るわけです。
ヘクトルが「絶対に本物だ！
絶対に本物だ！
超怖い、今度は、超怖い」
「なんでこんなに膠着状態なんだ！」
アガメムノンが
「オイ！神官。オイ、占え！どういうことなんだ」
「占いをしましたところ、えぇ、実はですね
アガメムノン様が、戦いの中
略奪を起こし
奪って、我がものとにした女がいますよね」
つってね
「あぁ、いるぞ！」ってね
「美しい女がいたから我がものにしたんだよ、なぁ
それが戦つぅもんだ。
戦したらなぁ、自分のもんにすんだ。
そういうもんだ。なぁ！」ってね。
「その、アガメムノン様が今、捕虜として
我がものにしているその女性
その女性のお兄様という方が
アポロン神殿の神官なのでございます」
「アポロンの恨みを買ったことによって
10年間も攻めあぐねているのでございます」
「アガメムノン様、なんとか、その捕虜の女を
返すということは出来ませんでしょうか。
その捕虜の女さえ手放してしまえば
アポロンの呪いは解け
我が軍がその力を
発揮することができましょうぞ！」
こう言われたわけですね。
「あはぁぁぁ、あぃゃぁぁぁぃやだなぁ
スゲェ、気に入ってんのに
悔しいけどぉーっ」
「いやでも、絶対なんです。
戦に勝利しないと何も得られませんよ
帰れません、まず
我々、ギリシャに……」
「分かったぁっ！ 返す！
返すけども、なんかクヤシイ！！」
ってですね
実はですね、この
アガメムノンだけじゃなくて
このアキレウスの方にもですね
美しい女の捕虜が手に入ってたんですね
それを見てですね、アガメムノンが
「良いなぁ」って言ってたんですね
「俺のは返す！
でも、俺のだけ返すのはイヤだ！」ってね
「アキレウスのが欲しい！」
って、言い出したんですね。
で、アキレウスが
「なんすか？」ってね。
「いや、なんか、アガメムノン様がですね
なんか、自分の捕虜の女の人
返さなきゃいけないらしくて」
「あぁ、ほんで」
「アキレウス様の捕虜の女性
いるじゃないですか」
「いるよ」
「くーれ！つってるんですよ」
「なーんで？
いや、なんで？
いや、おかしいだろう？それ」ってね
「いやだってだって、総代将だっつってさぁ
俺のを何で急に
あげなきゃいけないんだよ」って
「すみません、アガメムノンさん
ちょっといつも、我儘じゃないですか」
「我儘だなぁ、アイツ！」
我儘なんですよ。あんまり人望ないんですよ。
アガメムノンってのは
「くれよーっ！！」って言うわけですね。
「オイ！アキレウス、くれよー」って言うんですね。
「俺、リーダーだぞ！お前、エースかもしんないけど
俺リーダーだぞ！
キャプテンなんだよ。
なっ、『スラムダンク』でいったら赤木だぞ！
お前、流川かもしんないけど
俺、赤木なんだよ！
まぁ、赤木、こんなんじゃないけど。
もっと人望あるけど。くれよ！」つって
無理矢理、取っちゃうんですね。
で、「オーイ！」つって。
「オーイ、アイツ何なんだよ！」ってね
ここでですね、まぁアガメムノンのやり方が
前々から気に入らなかったアキレウスがですね
アガメムノンに対して、一気にですね
その信用を失ってしまうんですね
でっ
「俺、この戦、もう乗り気しねぇーわぁ」つって
出陣しなくなっちゃうんですよ。
アキレウスが出陣しなくなるんですね。
「いや、俺さぁ、正直
遠征したら命なくなんだぜ！
なっ、それを掛けてでも戦いてぇー、つのは
英雄としてのやっぱ誇りよ！なっ
それはさ、やっぱりさぁ、俺が信頼してる
リーダーの元で戦いてぇーんだよ
あんな奴の為にさぁ、命落して
何になんだよ。俺、この戦乗り気じゃないね
だって、そうだろう。
始まりからして、おかしいじゃないか
だって、ヘレネを奪い取ったのはさぁ
それの仁義にもとるからって言うけど
アイツ、俺の女奪ってんだぞ！」って。
「ヘレネ奪ったのと同じこと
俺にしてんじゃねぇーか。おかしいだろう」と。
「俺、もうやんねぇ」ってなるわけですね
そしたらですね、全軍がですね
「アガメムノン様、なんで
エースのアキレウスを怒らしちゃうんですかぁ
アイツ、出ないって言ってるから、もう
なかなか、勝てないじゃないですかぁ
アイツ頼みで頑張ってんすからぁーっ！」
とか言ってね。
「いや、でもしょーがねぇだろう。
俺、もう、取っちゃったし
良いんだよ！
アイツがいなくても勝てよぉーっ！
エースがいなきゃ勝てないって、何だよ！
情けないと思わないのか！お前らがやれよ！
頑張れよ！」とか言ってですね
「もう…ちくしょーっ！！」とか言って
「エース来ねぇのは、もうアイツの人望の
無さでぇ！」とか、ワァァッやってですね
「やっぱ、ヤベェ―よ」とかなってる時にですね
その時に、アキレウスの親友
パトロクロスってのがいるんですね
親友が居るんですよ
アキレウスにはね。
「なぁ、アキレウス」とかってね。
「なんだよ」ってね。
「そろそろ、出陣しようぜ。みんな
お前が来てくれたら勝てる、って言ってるよ
「出陣しないって言ってんだろう。俺はもう
あの、アガメムノンの下で働きたくねぇーんだよ！」
「そんなこと、言わないでくれよー
何とかして、勝ちたいんだよ。
だって、もう10年戦争してんだぜ。
俺、家に帰りたいよ。
お前も帰りたいだろう？」
「分かった！じゃあ…じゃあさっ
これどう？」ってね
このパトロクロスがですね
ある案を発案するんですね
何だよ」つって。
「みんな、みんな、敵軍だって
アキレウスが来たらヤバイって言ってるけど
来ないから、侮って来るんだよ
だからさぁ、ゴメン
情けない話だと思うけど、俺……
俺のことを親友だと
思ってくれてるんだったらさぁ
そうだ！
お前の鎧と刀、貸してくんない？」
って言うわけですね
「そしたらさぁ、チーム全員が
士気上がるよ。アキレウス来たぁーっ！てさ
その上で、向こうの布陣もビビるだろ？なっ！
そしたら
こっちがさぁ、勢い取り戻すと思うんだよ
お前が来てくれるだけで、勝てるからさぁ
いつも、お前が…俺はお前に憧れて来たし
お前のことをさぁ、大好きだからさぁ
もうこの戦、お前と共に勝ちたいんだよ。
俺が着るから！」
「えぇっ？
まぁ、でも鎧貸すぐらいで良いのか？
でも、無理すんなよ」とか言ってですね
貸すんですね
そんなん言うんだったら
お前との付き合いだしって、貸したわけですね
そしてですね
パトロクロス、アキレウスの鎧と槍で
出陣するってのをやるんですよ
面白い展開だよね
「オイ！なんだ、ギリシャ軍はよう
なんか、仲悪らしいぜ」つて。
「アガメムノンだからなっ。あはははっ
あのリーダーがよ」
「人望がねぇーんだよ。アキレウスがそっぽ向いてよ
出陣しねぇ―って噂だ！」
「あぁ、俺たちの勝ちだ！」
「ギリシャなんかによー
ヘレネ返してたまるかよー」って
ガァァッやってたんですね。
そしたら、バァオン！ バァオン！
「なに？何だ、この音は！
「ワァァァッ！！」向こうが沸いてるんですね
「オイ！なんだ。どういう騒ぎだ
まさか、来たんじゃないだろうなぁ」つて
「アキレウスの槍の
錆となりたい者は、何処だ！」って
「アキレウス来たぞぉーっ！」って
「うわっ、遂に本家来たわ。オイ
逃げろ！逃げろ！逃げろ！」
ザァッ、総崩れになるんですよ。
で、ウワァ！！
「アキレウスが来たーっ！」ってね
で、自軍の奴らがですね
「おっ、アキレウス、マジに来たの」
「いや違う。あれは…」とかってですね
こう、ワァァァッなるわけですね
ウワァッて攻めて行くんですよ。
そしたらですね、この
ヘクトルがそれ聞くんですね
「はっ、アキレウスが来ました！ヘクトル様」って
「なに？遂に出番か！チクショー
でも…..
あの、天才アキレウスの相手をしたいというのは
戦士の本懐だよなぁ。」
「俺が行こう！」ってですね
「よし！出よう！大将ヘクトルと
アキレウスの一騎打ちと行こうじゃないかぁっ！！」
って、こうくるわけですよ。
そしたらですね
「アキレウスは、ココだぁーッ！！」とか言ってね
パトロクロスが、頑張ってるわけですよ
「お前たち、ガンバレ！！
アキレウスの名のもとにぃぃっ！！」
とか言ってたんですね
「アキレウスの名のもとに！」とか言ってね
「アキレウスが来たんだぞ！
逃げるアイツらを背中からーっ！！」とか
色々、やってたんですね。
そしたらですね
「ヘクトルが登場だぁ！！」とか言って
「んん…..はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
そうなるんですか？」ってなるわけですね
「あっ、そうなの。ヤバイヤバイ」
ってなるわけですよ
「いや、まさか俺は脅そうと思って
で、勢いづけようと思って来たけど
向こうのラスボスと一騎打ちだなんて。
俺、アキレウスじゃないし
もう、向こうの大将ヘクトルと戦うなんて
無理だよぉーっ」ってなるわけですね。
「オイ、どうした。アキレウス」なってね
「話には聞いていた英雄だがぁ……
そんな…感じだったかぁ？」なんてなるわけですね
で、ちょっと小刻みに震えてたりするんですね
「オイ！ 震えてるんじゃないのか？
どういうことだ」って言ったらね
「こんなところで……に…に…逃げたい。でも
逃げたい逃げたい….逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ」なるわけですね。
「逃げちゃダメなんだ。ココで逃げたら
ココで逃げたら、俺は
今、アキレウスなんだぞ！
俺の憧れのあのアキレウスが
逃げたとなったら、もう、後世に残る
残る程の、もう侮辱を受けることになるだろう。
俺の憧れのアキレウスは
こんなところで、逃げる男じゃないんだ！
俺は今……アキレウスなんだ！」つって
「よし！やってやるよヘクトールーっ！！」
って言ってですね
バァーッて一騎打ち、行くんですよ。
ナァァァッってなってですね
このヘクトルがですね
「アキレウスの首とってやらぁー」で
ブッスゥ！！行かれてね
やっぱ、実力差が凄いんですよ
パトロクロスはそこで、ガァーッやられて
「あっ、やっぱり無理だった
全然、無理だった！
俺、アキレウスに憧れてるけど、全然
強くないんだもーん」って言ってですね
バッサァ、刺されて倒れるわけですよ。
「なに？」って、全員が大騒ぎになってですね
「アキレウスが死んだ！天才アキレウスが
出て来て、直ぐ死んだぁーっ！！」
って、ウワァなって
「ホント、大丈夫か」って
カーンって、兜を外したらですね
パトロクロスなんですよ。
「これ、アキレウスじゃねぇ」って全員が言って
どういうことだってなって
ヘクトルも「やはりな！」って
「アキレウスのオーラでは、なかったからなぁ
どういうことだ！小賢しいことをしおって
ギリシャめ！」とか言ってるんですね
そしたらですね、その
アキレウスのところに伝令が行くわけですよ
タタタタッ「アキレウス様、今
ご友人のパトロクロス様が
ヘクトルと一騎打ちになり
お亡くなりになりました」ってなるんですね
で、アキレウスが、ブワッて……
「クソォーッ！俺のせいだ！」つってですね
「もう、こうなったら、アガメムノンが嫌いだとか
言ってる場合じゃねぇ」つって
「アキレウスの
本当の力見せてやるよ！」
「出陣だ！！」
バァーン！！出るんですね。そしたら
「おーい！アキレウス。
こんなやり方するのかぁ」ってね
「オイ！英雄と天才の名を汚すつもりか！
こんな雑魚をアキレウスとして、
こけ脅しかないな
「アキレウスだ！」バァーン！！って
普通の鎧着てるんですけど
とんでもないオーラなんですよ。
「絶対、本物だ！
絶対、アイツがアキレウスだ！」
バン！バン！なぎ倒して
「我が親友を殺したヘクトル
そいつの首だけを貰おうじゃないか！！」
バァッ、一直線で来るわけです。
ヘクトルが「絶対に本物だ！
絶対に本物だ！
超怖い、今度は超怖い！」ってですね
「アキレウスーっ！！」
ブルブルブル、震えてるんです
震えてるヘクトル！バァーン！
ボォーン！一発でやられるんです バァーン！
「流石、戦の天才！
カッ……クァ オ…マエガ…アキレウスか」
バッ、ボシャア…アガス
「フン！
パトロクロス、すまなかった！」
ガシャーン！なるわけですね。
それでですね、このヘクトルをですね
「よくも我が親友を」つってですね
馬で引きずるんですね
バァーッと引きずってね
「我が軍をもう二度と、攻めきれぬよう
この大将ヘクトルを
引きずり回してやるーっ！！」
バァ―ッやってるんですよ。
それを見てるのが、パリスなんですよ。
「兄さん！」つってね
「あぁ、あぁ、あの勇敢だった兄さんが
あんなに、アキレウスにこんなに……
あんな目に遭うなんて！」ってですね、それで
こう弓矢を、弓矢を
こうやろうとするんですけど
「絶対に効かないよ
絶対に効かないよ。あんな無敵のアキレウスに」
って言った時にですね
アポロンが降りてくるんですよ。
ヴォーン！つってね。
アポロンがね
「守ってやろう」つってね
「アポロン……アポロンが」つって
「実はな、秘密があるのだ」って言うわけですね
「アポロン様、何ですか。秘密って」
「あの、最強の男アキレウスには
ただ一つ弱点がある」
「弱点！？
どういうことですか？」
「あの、アキレウスというのは
テティスの息子なんだ」
そのテティスは、アキレウス可愛い余り
不死身の身体を授けようと思い
あるエネルギーの
満ちた池に、赤子の時に
アキレウスを浸けたのだ
その、神の力に満ちた池に浸けられた…ことで
あの、アキレウスは尋常じゃない
強さの体を手に入れた！しかし…
私はアポロンだ！
全てを知っている
テティスは、池に浸ける時に
アキレウスのかかとを持って浸けていたのだ。つまり
泉にかかとだけは触れていない
そこだけは並の人間の力ということ
かかとを狙えばいいんですね！」
「でも…
僕は…
ちゃんと、射れるか分かりません！」
「アポロンの力がついている」
ファン、ファン
「はぁ、はぁ、兄さんの仇」
ビュン！シュゥーッてね
ワァァァッやってるですね
こうやって、こう走りながら
引きずり回しているですね、アキレウスがいて
「私が無敵のアキレウスだぁーっ！」
やってる所に、カタン！スパン！！
かかとにぶっ刺さって
「あれ？
感じた事のない痛み
なんだコレ―ッ、アァッ」
バタン！なるわけですね。
「アキレウスが、今度は
本物が倒れたぞぉーっ！！」
それで、死んでしまうんですよ。
唯一の弱点コレ！
強い者にとっての唯一の弱点ということで
アキレウスのかかと、それが
「アキレス腱」の語源になってるんですね。
アキレス腱ってやっぱりね
ブチン！って切ると大変だから
直ぐストレッチしよう、なんて言うでしょ？
あと、それ以外にも
まぁ、言葉の綾で
これが、何々のアキレス腱なんだよっていう
言い方とかもあるわけですよ。
はぁ、そこ突かれたかぁ、それは
このプロジェクトのアキレス腱なんだけどなぁ
まぁ、僕 言ったことないんですけど
そう言うですね
言い回しもあるわけですよ。
つまり、まぁ、他は良いんだけど
ココだけ弱点なんだよね、っていう
ウィークポイントのことをアキレス腱というのは
この話から、来てるんですよね
もう、ギリシャ神話って色んなもののね
語源になってますから
そこからですね、また
エース アキレウス
そして、リーダー ヘクトルを失って
膠着状態が続いちゃうんですよ。
何という事だと。ねぇ
アガメムノンが
「どういう事だ！あのアキレウスの野郎
勢い勇んで出て、向こうの大将
倒したは良いが
なんで、わけの分かんない矢１本で
殺されっちまうんだ！コノヤロー！！」ってね
「チクショー！！勝てねぇじゃないか
これはどうなってんだよう！
まぁ、10年戦ってんだぞ！
なんとかしろよ！」
「なんとかしろ！と言われましても、アガメムノン様
どうしていいか、我々分かりません！」
「あぁ、分かんねぇときは、もう
そうだ！アイツしかいねぇ！
頭が良いつったら、アイツしかいねぇーだろう
オデュッセウス呼んでこい！」って
「またすっかぁ？オデュッセウスさーん」
「分かった、分かった、分かった」って
「考えるから。考えるから」
ポクポクポクポクポクポク チーン
「良い案がある」っていうわけですね
「あぁ、流石、オデュッセウス様！！
やはり、力のアキレウスがいなくなっても
知恵さえあればギリシャ軍は、勝てるんだ！
どういう作戦でございますか？」
そこでですね
一計を案じる、それが、あの有名な
「トロイの木馬」作戦なんですね
なんか、名前は聞いたことある
でも、どういう作戦？
これは、この話の中なんですね。
なんとですね、膠着状態にあったギリシャ軍が
一夜のうちに撤退したという
朝を迎えるんですよ。
「ん？」
トロイア軍がですね
「どういうことだ？
ギリシャ軍の設営していた陣から
誰一人いなくなってるぞ！
退却したのか？
遂に俺たちは……
向こうを追い払ったんだよ！
ギリシャ軍を追い払ったんだ！」言ってですね
「しかし、なんでしょう？あれは」ってね
見たらですね、大きな、大きな木馬がですね
もうとにかくデカいんですよ。
もう、巨大な木馬が残ってですね
「なんだ！あの巨大な馬は
あんなもの無かっただろう？」
「無いです！」
「行ってみよう！」ってね、バーッ行くんですね
そしたらですね、その
木馬が有ってですね
一人逃げ遅れたギリシャ兵がですね
ウロチョロしてたんですね
「あっ、なんだアイツ。
ギリシャ兵だ！捕まえろ」
「ギャアッ！！すみません、すみません
ギリシャですみません」とかって
「オイ、お前
どういうことだ！説明しろ！
このデカい木馬が、何なのか。そして
誰もいないのはなんでなのか、お前が言え！」
「はい！言わせていただきます。
えぇ、実はですね。我がギリシャ軍はですね
もう、無理だと。もう10年間攻めたけれども
もう、キツイので、よくよく考えてみたら
まぁ、あの、一人の女性を奪い返しに
行くということに
あの10年を費やすのも
ちょっと、あれかなぁ？ということで
もう、帰ろうよ、帰ろうよという風に
なりましてですね
あの一目散で、帰らせていただいた
所存なんでございます」
「そうかぁ、怖気付いたんだなぁ
で、何なんだ！この木馬
デカい木馬は」
「それはですね、やはり、あの
長い船の旅になりますからあの
途中なんか色々と、あの沈んだりとか
あるじゃないですか。なので、あの
沈まないようにということで
神への祈りですね
あの無事に故郷に帰れるようにという
神への祈りとして、あのー
木馬作らせて、置かせていただいているという
そういう、所存でございます」
「なるほどなっ！
えぇ、故郷に無事に
帰らせてくださいってか！あぁはっ
いやぁ、それにしても
デカいの作ったねぇ」
「はぁぁ。そうなんですぅ」
「そうなんですかぁ、んん！
オイ！もうちょっと、なんか情報ねぇーのかぁ
もうちょっと良い情報ねぇーと、
おまえ、殺しちまうぞ！」
「あはっ、すみません！
じゃあ、とっておきの情報を…
とっておきの情報を言いますから」
「言え！」
「あの……この木馬がデカいのはですね
祈りが届きますようにということと
あともう一つ、この木馬がもし
トロイアのお城の中に入れられて
傷付けられたり、これ、俺たちのもんだぁー
なんて、なったらですね
神様への祈りが
通じなくなっちゃうじゃないですか」
「それだけは怖いなぁ」と
「城の中にだけは、入れて欲しくないなぁ」
なんてことを、言っておりましたよぉ」
「ぇぇえええっ！！！」って
「城の中に入れられたら、怖いの
あっ、そう。へぇーっ！！
なんか、も…..門ちょっとあれ、ガチャンってやって
こうやったら入るよなぁ。うーん。
入れちゃおっかなぁー」
とかって言ってるわけですね
「入れて、アイツらは海でさぁ
沈んだらさぁ、それこそ良いよなぁ
もう、入れちゃおうぜ！なぁ
城の中に」って言うわけですよ
ところがですね
向こうにも、頭の良い奴がいるわけですよ
「神官ラオコーン」っていう奴がいるですね
ラオコーンって奴がですね、見てですね
「ちょっと、待ってください！
これ、なんかおかしいですよ！」
「これ、なんかおかしいですよ。
大き過ぎますし。
これは、城に入れては
ならないんじゃないですか！
燃やした方がいいですよ
いま直ぐ、火を放って
燃やした方がいいんですよ
こんなものは神への祈りでもなんでもない
怪しすぎるんだ！」
って言った瞬間にですね
海からとんでもないですね
海蛇が飛びついてですね
ラオコーンが「ギャアアァァァッ！！！」
海に引きずり…出されてですね
あの、バァァァァッ！噛まれて
どうして急に
「アァァァァァァッ！！！！」てなるわけですね。
それ見てですね、「ナニコレ、ナニコレ。
今の見た？今の見た？お前見た？」
「はい！見ました」
「ヤバくない？今、なになに。
ラオコーン、何か言ってたよね
これが怪しいとか、言った瞬間にさぁ
海に引きずり込まれたよ。アイツ
どういう現象？これ」
これ、実はですね
実は、こちらにアポロンが付いていたように
こちらには、実はポセイドンが
味方に付いていたんですよ
そして、この海の神
ポセイドンがですね
このね、作戦が成功するように
ちょっと、手助けを加えた
その、ラオコーンに対してですね
もう、引きずり込んで
もう、黙らせてしまうという事をやったんです
ところが、このトロイア軍はですね
こんなの神の祈りでも、何でもないよって
言われた瞬間にですね
引きずり出されたもんだから
あぁ、神の祈りなんだと。本物なんだと
むしろ、これを冒涜したら
あんな目に遭うんだと。
ほぉ、よっぽど祈りが強いんだねと、思いまして
じゃあ、尚のこと城の中に入れてやろうと
いう風になったらしいんですよ
これに気付いた、もう一人の人物もいるんですよ
トロイの木馬が怪しいって
気付いた、もう一人の人物
これはね、あのね
カサンドラっていうね
カサンドラって女性なんですけど
この、カサンドラって女性はね
可哀想な女性なんですよ
実はこのアポロン
こっちの守り神、アポロンが
この、カサンドラって女の子に
恋をしたんですね
「カサンドラさん、可愛いですね」
とか言ってですね
「あら？なんですか」
「アポロンです！
えぇ、アポロン、神の中でもかなり
イケメンで通ってますよ、アポロンです」
言うわけですね。
アポロン、イケメンなんですが
イケメンなんですよ
その上で
「僕とー、付き合ってくれたら
僕、予言の神なので、予言の力
ちょっとあげますよ」って言われるんです
「えぇ！」なんて言ってね
「どうですか？」とかって
「んん……ちょっと考えます」
「んん、じゃあ、あげちゃう」とか言ってですね
予言の力をちょっとあげちゃうんですね。だけど
「あぁ、でも、やっぱり考えたけど、あぁ、やっぱり
無理です。ごめんなさい、アポロン。ごめんなさい」
って、フラれるんですよ。アポロンが……。
アポロン、イケメンなんですけど
恋愛が上手くないんですね
で、フラれちゃうんですよ。よくね。
「えぇ、ナニ…どういうこと？
イエスで考えますって、イエスって…
あっ、そうなの？違うの？」
あん……
なんか、アポロン的には、ちょっと嫌だな、それ
ってなってですね
じゃあ、予言の力あげたけど、呪いの力を
ちょっと、振りかけてやろう
つってですね、逆恨みするんですよ。
女性に振られて、逆恨みして
呪いを掛けちゃうってね
アポロンのその闇の側面が
見えるんですけどね
光と神託の神とかじゃない
ちょっと、闇の側面も見えるんですね
「じゃあ君は、予言はできるが
その言葉を誰にも信じてもらえないという
呪いを掛けとこう」って、言われるんですよ
カサンドラが
「えぇっ！何ですか！それ。
まぁ、予言なんかしませんし」って言うんですよ
ところがですね
「あぁぁぁ、この木馬ヤバーーーイ！！」
って分かるわけですよ
「ヤダァー！！この木馬。
入ったら、全員殺される
もう滅びちゃう、トロイアがぁーっ！！」
ってですね、全員に言うわけですよ
「私…私の言葉を聞いて！」ってね
「この木馬を入れたら
全員とんでもない目に遭う！
あの木馬は、本当は
中に色んなものが、詰まってるやつなの
もう中にもう凄い、あの詰まってるの！！ホントに」
とか言うんですけど
「何、言ってんだ！カサンドラ。
うるせぇー なぁーっ！！」とか言ってね
「あれを引きずり入れたらよぉー、もう
船が沈むんだよ。アイツらの……黙ってろ！」って
「信じてもらえない
全然、信じてもらえない
アポロンを振ったばっかりにー」
とか言ってですね
その、ラオコーンも
このカサンドラも信じてもらえないんですね
それで、ドンドン入れて行くんですよ
木馬入れちゃえーっ！！」とかって
「入れちゃうぞ！」
「止めて下さいよ、もうー」とか言ってね。
「入れちゃうからなぁ、お前ら。お前らのギリシャは
大変な目に遭いまーす」とかって入れてですね
で、入れ終わってですね
「バンザーイ！」「バンザーイ！」とか全員で
「今夜は盛大にパーティーだぁ！！」ってですね
もう、飲むんですね。ワァァッて。
「いや、もう10年の戦争終わるって
最高っすね」みたいな
「いや、まぁーじで。
だからもう、こっちは、守り切ったんですよ
あのギリシャっすよ
あのギリシャの、いやだって
アキレウス来たんっすよ！
なのにピューン！でね。
でも、あのピューンしたね、パリスさん
その後、また矢でピューン！刺されて
そのまま、死んじゃいましたけどね
本当に可哀想でしたけど
でもまぁ、アキレウス倒したんですから
ヘクトルとパリス兄弟って
やっぱ、凄かったんすね」
「ねぇー」とか言って、ワァー飲んでね。
もう、ガンガン飲んでですね
10年分の喜びで飲んでですね
もう、グッタリ寝込むんですね
で、その夜……ていうことなんすよね。
そして、その夜…
その木馬の中にいた
オデュッセウスが
「作戦、通りだなぁ
よし！行くぞ！」つって
カン！グァンガンガンガン つってですね
その木馬の腹がね、開くんです。
グァンガンガンガン グァンガンガンガン てね。
そしたら、そこにはね
ギリシャ軍精鋭部隊を入れてたんですね
「よし！行けぇーっ！！」つってですね
その、ギリシャ軍の精鋭部隊が
ザァァーッ、出て行くんですね
ザッザッザッザッ。
城の中は、トロイアの城の中は
全員、寝てるんすね
「サイコウデスヨ」とかってね
「ギリシャガ、ナンダァーッ」とかって
寝てるんですね
そしたら、ザッザッザッザッってね
もうね、なんか分かりませんけどね
剣か槍とか持ってるんですね
そして、松明をですね、城壁に上って
バァーッつけてですね
一旦、引いたに見せかけた大群の船たち
船たちが、ガァーッ戻ってくるんですよ
「急速急進！！
城壁に松明が灯ったぁーっ！！
「トロイの木馬の作戦は
成功したのだぁーっ！！」
ガンガン、ガンガン、ガンガン
ヴゥアン、ガッサ、ガッサ
ウワァッ、上陸だぁ！！ザッザッザッザッ
もうそっから「城門を開け！！」
バァン！！そこから全員、全軍がですね、夜に
その、雪崩れ込んでくるという。
大作戦の成功を収めるのが
この、オデュッセウスなんですね
「ヤレヤレ！ヤレーッ！！」つってね。
ワァッて、アガメムノンが…
「アキレウスの力より
おメェの頭の方が頼りになったなぁ」つて
「有難き幸せ」ザァーって
「これが戦かぁ」って
バァァァッってね。
トロイの木馬により
あの10年の戦は
ここで、完結したのである
「アキレウス、見てるか？」
パァーン！！ トロイア戦争編 完！！
ボーン！ていうことでね
うわぁぁ、カッコいい！！
オデュッセウス、カッコイイ！！ねー！
これね、ホントね
やっぱ、カッコいいんですよ。
オデュッセウスがね
オデュッセウスの話、もっと見たいなぁってね。
こんな頭いい奴、いるんだみたいなね
今まで結構、力でね
やって来たじゃないですか
ペルセウスもね、武器が凄かった
ヘラクレスは力が凄かった。
色々、ありました
美しい奴と、力の強い奴
超常の力を使うのもいましたけど
ここでですね、遂に
オデュッセウスというですね
頭脳派ヒーローが現れるわけですよ
オデュッセウス、スゲェ！！
オデュッセウスの話、もっと聞きたーい
という方の為にですね
『オデュッセウスの帰還編』
スピンオフストーリーが始まるんですよ
トロイア戦争、その後の『オデュッセウス編』
『The movie』 ボーン！！って始まるんですね
凄い！みたいなね。
まぁ、大勝利を収めたのですが
というね、ここから始まるんですね
そこから
オデュッセウスが治めてる国に戻るには
船旅をしなきゃいけないわけですよ
ところが、その
船旅が……なんと！
なんと、なんとトラブルの連続で
戦争と同じ
帰還に10年かかってしまうのでございます
知恵で、如何なるトラブルも
乗り越えられると言われたあのオデュッセウスを
どのようなトラブルが襲い掛かり
10年もの苦難の旅になったのか
お話しをお聞きください！
ドドン！
オデュッセウスの帰還編ってのが始まるんですね
『オデュッセイヤ』という名前なんですね
オデュッセ…..このね、「オデッセイ」って車
あるじゃないですか。名前でね
あれもですね、「苦難を乗り越える長き旅」
って意味なんですよ
オデュッセウスっていうのはね
あの、逆に英語名にすると
まぁ、英語名にすると「ビーナス」だよとか
色々、言ったけどもね
アフロディテは
ビーナスになるよってね
オデュッセウスは、英語名にすると
「ユリシーズ」って名前なの
『ユリシーズ』ってのは、その後ね
あの、近現代の文学で、凄いこう
最高傑作って言われる文学になるんですけど
その『ユリシーズ』の作家が
参考にしたのが、この
オデュッセウスの帰還の話なんですよ
この『ギリシャ神話』のストーリーを元に
その10年間のストーリーを
なんと、一日に縮めて
舞台をギリシャからアイルランドにして
ギリシャ時代から現代にして
書いたストーリーが
その後、20世紀最高の文学の一つだと
言われるようになるというですね
色んなものに影響を与えた
このオデュッセウスの帰還
これをね、聞いていただきたいと思います
まぁ、これでですね
まぁその、トロイア戦争を制したわけなんですけども
「船で帰るぞ！」ってなって
そこからですね、
まず、色んな島に行くんですけども
ちょっとずつ、寄るんですが
そこでですね、「一つ目巨人」
クプロ……キュプロ
キュクロプロス
一つ目巨人、キュクロプスの島に着いてしまう
ここからですね ココまで戦争だったのに
ここから大ファンタジーになります
あの、テンション着いて来てくださいね
ここから、あそこまでですね
矢とか、何とか頑張って来たんですけど
まぁ、ちょっとずつね
神が支援してたんですが
こっから、ガッツリ！
ファンタジーになりますからね。
着いて来てください。
グゥゥゥゥゥゥ、ビュン！！って
ボーン！！ドォン
「全部通って、向こうまで行きましたよ！」って
「ナンジャ！！こいつは」
「なんなの、あなたは」ってね
ヴゥワッ！！取ったらですねl
「ただいま！」
「オデュッセウスゥゥゥゥ！！！」
って、ワァァなるわけですね
「私だよ」つってね
「出陣だ！」バァーン！！
大将ヘクトルとアキレウスの
一騎打ちと行こうじゃないか！」
と、こうくるわけですよ。
「我が親友を殺した、ヘクトル
そいつの首だけを貰おうじゃないか！」
バァッと一直線で来るわけです。
ヘクトルが「絶対に本物だ！
絶対に本物だ！
超怖い、今度は、超怖い」
「なんでこんなに膠着状態なんだ！」
アガメムノンが
「オイ！神官。オイ、占え！どういうことなんだ」
「占いをしましたところ、えぇ、実はですね
アガメムノン様が、戦いの中
略奪を起こし
奪って、我がものとにした女がいますよね」
つってね
「あぁ、いるぞ！」ってね
「美しい女がいたから我がものにしたんだよ、なぁ
それが戦つぅもんだ。
戦したらなぁ、自分のもんにすんだ。
そういうもんだ。なぁ！」ってね。
「その、アガメムノン様が今、捕虜として
我がものにしているその女性
その女性のお兄様という方が
アポロン神殿の神官なのでございます」
「アポロンの恨みを買ったことによって
10年間も攻めあぐねているのでございます」
「アガメムノン様、なんとか、その捕虜の女を
返すということは出来ませんでしょうか。
その捕虜の女さえ手放してしまえば
アポロンの呪いは解け
我が軍がその力を
発揮することができましょうぞ！」
こう言われたわけですね。
「あはぁぁぁ、あぃゃぁぁぁぃやだなぁ
スゲェ、気に入ってんのに
悔しいけどぉーっ」
「いやでも、絶対なんです。
戦に勝利しないと何も得られませんよ
帰れません、まず
我々、ギリシャに……」
「分かったぁっ！ 返す！
返すけども、なんかクヤシイ！！」
ってですね
実はですね、この
アガメムノンだけじゃなくて
このアキレウスの方にもですね
美しい女の捕虜が手に入ってたんですね
それを見てですね、アガメムノンが
「良いなぁ」って言ってたんですね
「俺のは返す！
でも、俺のだけ返すのはイヤだ！」ってね
「アキレウスのが欲しい！」
って、言い出したんですね。
で、アキレウスが
「なんすか？」ってね。
「いや、なんか、アガメムノン様がですね
なんか、自分の捕虜の女の人
返さなきゃいけないらしくて」
「あぁ、ほんで」
「アキレウス様の捕虜の女性
いるじゃないですか」
「いるよ」
「くーれ！つってるんですよ」
「なーんで？
いや、なんで？
いや、おかしいだろう？それ」ってね
「いやだってだって、総代将だっつってさぁ
俺のを何で急に
あげなきゃいけないんだよ」って
「すみません、アガメムノンさん
ちょっといつも、我儘じゃないですか」
「我儘だなぁ、アイツ！」
我儘なんですよ。あんまり人望ないんですよ。
アガメムノンってのは
「くれよーっ！！」って言うわけですね。
「オイ！アキレウス、くれよー」って言うんですね。
「俺、リーダーだぞ！お前、エースかもしんないけど
俺リーダーだぞ！
キャプテンなんだよ。
なっ、『スラムダンク』でいったら赤木だぞ！
お前、流川かもしんないけど
俺、赤木なんだよ！
まぁ、赤木、こんなんじゃないけど。
もっと人望あるけど。くれよ！」つって
無理矢理、取っちゃうんですね。
で、「オーイ！」つって。
「オーイ、アイツ何なんだよ！」ってね
ここでですね、まぁアガメムノンのやり方が
前々から気に入らなかったアキレウスがですね
アガメムノンに対して、一気にですね
その信用を失ってしまうんですね
でっ
「俺、この戦、もう乗り気しねぇーわぁ」つって
出陣しなくなっちゃうんですよ。
アキレウスが出陣しなくなるんですね。
「いや、俺さぁ、正直
遠征したら命なくなんだぜ！
なっ、それを掛けてでも戦いてぇー、つのは
英雄としてのやっぱ誇りよ！なっ
それはさ、やっぱりさぁ、俺が信頼してる
リーダーの元で戦いてぇーんだよ
あんな奴の為にさぁ、命落して
何になんだよ。俺、この戦乗り気じゃないね
だって、そうだろう。
始まりからして、おかしいじゃないか
だって、ヘレネを奪い取ったのはさぁ
それの仁義にもとるからって言うけど
アイツ、俺の女奪ってんだぞ！」って。
「ヘレネ奪ったのと同じこと
俺にしてんじゃねぇーか。おかしいだろう」と。
「俺、もうやんねぇ」ってなるわけですね
そしたらですね、全軍がですね
「アガメムノン様、なんで
エースのアキレウスを怒らしちゃうんですかぁ
アイツ、出ないって言ってるから、もう
なかなか、勝てないじゃないですかぁ
アイツ頼みで頑張ってんすからぁーっ！」
とか言ってね。
「いや、でもしょーがねぇだろう。
俺、もう、取っちゃったし
良いんだよ！
アイツがいなくても勝てよぉーっ！
エースがいなきゃ勝てないって、何だよ！
情けないと思わないのか！お前らがやれよ！
頑張れよ！」とか言ってですね
「もう…ちくしょーっ！！」とか言って
「エース来ねぇのは、もうアイツの人望の
無さでぇ！」とか、ワァァッやってですね
「やっぱ、ヤベェ―よ」とかなってる時にですね
その時に、アキレウスの親友
パトロクロスってのがいるんですね
親友が居るんですよ
アキレウスにはね。
「なぁ、アキレウス」とかってね。
「なんだよ」ってね。
「そろそろ、出陣しようぜ。みんな
お前が来てくれたら勝てる、って言ってるよ
「出陣しないって言ってんだろう。俺はもう
あの、アガメムノンの下で働きたくねぇーんだよ！」
「そんなこと、言わないでくれよー
何とかして、勝ちたいんだよ。
だって、もう10年戦争してんだぜ。
俺、家に帰りたいよ。
お前も帰りたいだろう？」
「分かった！じゃあ…じゃあさっ
これどう？」ってね
このパトロクロスがですね
ある案を発案するんですね
何だよ」つって。
「みんな、みんな、敵軍だって
アキレウスが来たらヤバイって言ってるけど
来ないから、侮って来るんだよ
だからさぁ、ゴメン
情けない話だと思うけど、俺……
俺のことを親友だと
思ってくれてるんだったらさぁ
そうだ！
お前の鎧と刀、貸してくんない？」
って言うわけですね
「そしたらさぁ、チーム全員が
士気上がるよ。アキレウス来たぁーっ！てさ
その上で、向こうの布陣もビビるだろ？なっ！
そしたら
こっちがさぁ、勢い取り戻すと思うんだよ
お前が来てくれるだけで、勝てるからさぁ
いつも、お前が…俺はお前に憧れて来たし
お前のことをさぁ、大好きだからさぁ
もうこの戦、お前と共に勝ちたいんだよ。
俺が着るから！」
「えぇっ？
まぁ、でも鎧貸すぐらいで良いのか？
でも、無理すんなよ」とか言ってですね
貸すんですね
そんなん言うんだったら
お前との付き合いだしって、貸したわけですね
そしてですね
パトロクロス、アキレウスの鎧と槍で
出陣するってのをやるんですよ
面白い展開だよね
「オイ！なんだ、ギリシャ軍はよう
なんか、仲悪らしいぜ」つて。
「アガメムノンだからなっ。あはははっ
あのリーダーがよ」
「人望がねぇーんだよ。アキレウスがそっぽ向いてよ
出陣しねぇ―って噂だ！」
「あぁ、俺たちの勝ちだ！」
「ギリシャなんかによー
ヘレネ返してたまるかよー」って
ガァァッやってたんですね。
そしたら、バァオン！ バァオン！
「なに？何だ、この音は！
「ワァァァッ！！」向こうが沸いてるんですね
「オイ！なんだ。どういう騒ぎだ
まさか、来たんじゃないだろうなぁ」つて
「アキレウスの槍の
錆となりたい者は、何処だ！」って
「アキレウス来たぞぉーっ！」って
「うわっ、遂に本家来たわ。オイ
逃げろ！逃げろ！逃げろ！」
ザァッ、総崩れになるんですよ。
で、ウワァ！！
「アキレウスが来たーっ！」ってね
で、自軍の奴らがですね
「おっ、アキレウス、マジに来たの」
「いや違う。あれは…」とかってですね
こう、ワァァァッなるわけですね
ウワァッて攻めて行くんですよ。
そしたらですね、この
ヘクトルがそれ聞くんですね
「はっ、アキレウスが来ました！ヘクトル様」って
「なに？遂に出番か！チクショー
でも…..
あの、天才アキレウスの相手をしたいというのは
戦士の本懐だよなぁ。」
「俺が行こう！」ってですね
「よし！出よう！大将ヘクトルと
アキレウスの一騎打ちと行こうじゃないかぁっ！！」
って、こうくるわけですよ。
そしたらですね
「アキレウスは、ココだぁーッ！！」とか言ってね
パトロクロスが、頑張ってるわけですよ
「お前たち、ガンバレ！！
アキレウスの名のもとにぃぃっ！！」
とか言ってたんですね
「アキレウスの名のもとに！」とか言ってね
「アキレウスが来たんだぞ！
逃げるアイツらを背中からーっ！！」とか
色々、やってたんですね。
そしたらですね
「ヘクトルが登場だぁ！！」とか言って
「んん…..はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
そうなるんですか？」ってなるわけですね
「あっ、そうなの。ヤバイヤバイ」
ってなるわけですよ
「いや、まさか俺は脅そうと思って
で、勢いづけようと思って来たけど
向こうのラスボスと一騎打ちだなんて。
俺、アキレウスじゃないし
もう、向こうの大将ヘクトルと戦うなんて
無理だよぉーっ」ってなるわけですね。
「オイ、どうした。アキレウス」なってね
「話には聞いていた英雄だがぁ……
そんな…感じだったかぁ？」なんてなるわけですね
で、ちょっと小刻みに震えてたりするんですね
「オイ！ 震えてるんじゃないのか？
どういうことだ」って言ったらね
「こんなところで……に…に…逃げたい。でも
逃げたい逃げたい….逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ」なるわけですね。
「逃げちゃダメなんだ。ココで逃げたら
ココで逃げたら、俺は
今、アキレウスなんだぞ！
俺の憧れのあのアキレウスが
逃げたとなったら、もう、後世に残る
残る程の、もう侮辱を受けることになるだろう。
俺の憧れのアキレウスは
こんなところで、逃げる男じゃないんだ！
俺は今……アキレウスなんだ！」つって
「よし！やってやるよヘクトールーっ！！」
って言ってですね
バァーッて一騎打ち、行くんですよ。
ナァァァッってなってですね
このヘクトルがですね
「アキレウスの首とってやらぁー」で
ブッスゥ！！行かれてね
やっぱ、実力差が凄いんですよ
パトロクロスはそこで、ガァーッやられて
「あっ、やっぱり無理だった
全然、無理だった！
俺、アキレウスに憧れてるけど、全然
強くないんだもーん」って言ってですね
バッサァ、刺されて倒れるわけですよ。
「なに？」って、全員が大騒ぎになってですね
「アキレウスが死んだ！天才アキレウスが
出て来て、直ぐ死んだぁーっ！！」
って、ウワァなって
「ホント、大丈夫か」って
カーンって、兜を外したらですね
パトロクロスなんですよ。
「これ、アキレウスじゃねぇ」って全員が言って
どういうことだってなって
ヘクトルも「やはりな！」って
「アキレウスのオーラでは、なかったからなぁ
どういうことだ！小賢しいことをしおって
ギリシャめ！」とか言ってるんですね
そしたらですね、その
アキレウスのところに伝令が行くわけですよ
タタタタッ「アキレウス様、今
ご友人のパトロクロス様が
ヘクトルと一騎打ちになり
お亡くなりになりました」ってなるんですね
で、アキレウスが、ブワッて……
「クソォーッ！俺のせいだ！」つってですね
「もう、こうなったら、アガメムノンが嫌いだとか
言ってる場合じゃねぇ」つって
「アキレウスの
本当の力見せてやるよ！」
「出陣だ！！」
バァーン！！出るんですね。そしたら
「おーい！アキレウス。
こんなやり方するのかぁ」ってね
「オイ！英雄と天才の名を汚すつもりか！
こんな雑魚をアキレウスとして、
こけ脅しかないな
「アキレウスだ！」バァーン！！って
普通の鎧着てるんですけど
とんでもないオーラなんですよ。
「絶対、本物だ！
絶対、アイツがアキレウスだ！」
バン！バン！なぎ倒して
「我が親友を殺したヘクトル
そいつの首だけを貰おうじゃないか！！」
バァッ、一直線で来るわけです。
ヘクトルが「絶対に本物だ！
絶対に本物だ！
超怖い、今度は超怖い！」ってですね
「アキレウスーっ！！」
ブルブルブル、震えてるんです
震えてるヘクトル！バァーン！
ボォーン！一発でやられるんです バァーン！
「流石、戦の天才！
カッ……クァ オ…マエガ…アキレウスか」
バッ、ボシャア…アガス
「フン！
パトロクロス、すまなかった！」
ガシャーン！なるわけですね。
それでですね、このヘクトルをですね
「よくも我が親友を」つってですね
馬で引きずるんですね
バァーッと引きずってね
「我が軍をもう二度と、攻めきれぬよう
この大将ヘクトルを
引きずり回してやるーっ！！」
バァ―ッやってるんですよ。
それを見てるのが、パリスなんですよ。
「兄さん！」つってね
「あぁ、あぁ、あの勇敢だった兄さんが
あんなに、アキレウスにこんなに……
あんな目に遭うなんて！」ってですね、それで
こう弓矢を、弓矢を
こうやろうとするんですけど
「絶対に効かないよ
絶対に効かないよ。あんな無敵のアキレウスに」
って言った時にですね
アポロンが降りてくるんですよ。
ヴォーン！つってね。
アポロンがね
「守ってやろう」つってね
「アポロン……アポロンが」つって
「実はな、秘密があるのだ」って言うわけですね
「アポロン様、何ですか。秘密って」
「あの、最強の男アキレウスには
ただ一つ弱点がある」
「弱点！？
どういうことですか？」
「あの、アキレウスというのは
テティスの息子なんだ」
そのテティスは、アキレウス可愛い余り
不死身の身体を授けようと思い
あるエネルギーの
満ちた池に、赤子の時に
アキレウスを浸けたのだ
その、神の力に満ちた池に浸けられた…ことで
あの、アキレウスは尋常じゃない
強さの体を手に入れた！しかし…
私はアポロンだ！
全てを知っている
テティスは、池に浸ける時に
アキレウスのかかとを持って浸けていたのだ。つまり
泉にかかとだけは触れていない
そこだけは並の人間の力ということ
かかとを狙えばいいんですね！」
「でも…
僕は…
ちゃんと、射れるか分かりません！」
「アポロンの力がついている」
ファン、ファン
「はぁ、はぁ、兄さんの仇」
ビュン！シュゥーッてね
ワァァァッやってるですね
こうやって、こう走りながら
引きずり回しているですね、アキレウスがいて
「私が無敵のアキレウスだぁーっ！」
やってる所に、カタン！スパン！！
かかとにぶっ刺さって
「あれ？
感じた事のない痛み
なんだコレ―ッ、アァッ」
バタン！なるわけですね。
「アキレウスが、今度は
本物が倒れたぞぉーっ！！」
それで、死んでしまうんですよ。
唯一の弱点コレ！
強い者にとっての唯一の弱点ということで
アキレウスのかかと、それが
「アキレス腱」の語源になってるんですね。
アキレス腱ってやっぱりね
ブチン！って切ると大変だから
直ぐストレッチしよう、なんて言うでしょ？
あと、それ以外にも
まぁ、言葉の綾で
これが、何々のアキレス腱なんだよっていう
言い方とかもあるわけですよ。
はぁ、そこ突かれたかぁ、それは
このプロジェクトのアキレス腱なんだけどなぁ
まぁ、僕 言ったことないんですけど
そう言うですね
言い回しもあるわけですよ。
つまり、まぁ、他は良いんだけど
ココだけ弱点なんだよね、っていう
ウィークポイントのことをアキレス腱というのは
この話から、来てるんですよね
もう、ギリシャ神話って色んなもののね
語源になってますから
そこからですね、また
エース アキレウス
そして、リーダー ヘクトルを失って
膠着状態が続いちゃうんですよ。
何という事だと。ねぇ
アガメムノンが
「どういう事だ！あのアキレウスの野郎
勢い勇んで出て、向こうの大将
倒したは良いが
なんで、わけの分かんない矢１本で
殺されっちまうんだ！コノヤロー！！」ってね
「チクショー！！勝てねぇじゃないか
これはどうなってんだよう！
まぁ、10年戦ってんだぞ！
なんとかしろよ！」
「なんとかしろ！と言われましても、アガメムノン様
どうしていいか、我々分かりません！」
「あぁ、分かんねぇときは、もう
そうだ！アイツしかいねぇ！
頭が良いつったら、アイツしかいねぇーだろう
オデュッセウス呼んでこい！」って
「またすっかぁ？オデュッセウスさーん」
「分かった、分かった、分かった」って
「考えるから。考えるから」
ポクポクポクポクポクポク チーン
「良い案がある」っていうわけですね
「あぁ、流石、オデュッセウス様！！
やはり、力のアキレウスがいなくなっても
知恵さえあればギリシャ軍は、勝てるんだ！
どういう作戦でございますか？」
そこでですね
一計を案じる、それが、あの有名な
「トロイの木馬」作戦なんですね
なんか、名前は聞いたことある
でも、どういう作戦？
これは、この話の中なんですね。
なんとですね、膠着状態にあったギリシャ軍が
一夜のうちに撤退したという
朝を迎えるんですよ。
「ん？」
トロイア軍がですね
「どういうことだ？
ギリシャ軍の設営していた陣から
誰一人いなくなってるぞ！
退却したのか？
遂に俺たちは……
向こうを追い払ったんだよ！
ギリシャ軍を追い払ったんだ！」言ってですね
「しかし、なんでしょう？あれは」ってね
見たらですね、大きな、大きな木馬がですね
もうとにかくデカいんですよ。
もう、巨大な木馬が残ってですね
「なんだ！あの巨大な馬は
あんなもの無かっただろう？」
「無いです！」
「行ってみよう！」ってね、バーッ行くんですね
そしたらですね、その
木馬が有ってですね
一人逃げ遅れたギリシャ兵がですね
ウロチョロしてたんですね
「あっ、なんだアイツ。
ギリシャ兵だ！捕まえろ」
「ギャアッ！！すみません、すみません
ギリシャですみません」とかって
「オイ、お前
どういうことだ！説明しろ！
このデカい木馬が、何なのか。そして
誰もいないのはなんでなのか、お前が言え！」
「はい！言わせていただきます。
えぇ、実はですね。我がギリシャ軍はですね
もう、無理だと。もう10年間攻めたけれども
もう、キツイので、よくよく考えてみたら
まぁ、あの、一人の女性を奪い返しに
行くということに
あの10年を費やすのも
ちょっと、あれかなぁ？ということで
もう、帰ろうよ、帰ろうよという風に
なりましてですね
あの一目散で、帰らせていただいた
所存なんでございます」
「そうかぁ、怖気付いたんだなぁ
で、何なんだ！この木馬
デカい木馬は」
「それはですね、やはり、あの
長い船の旅になりますからあの
途中なんか色々と、あの沈んだりとか
あるじゃないですか。なので、あの
沈まないようにということで
神への祈りですね
あの無事に故郷に帰れるようにという
神への祈りとして、あのー
木馬作らせて、置かせていただいているという
そういう、所存でございます」
「なるほどなっ！
えぇ、故郷に無事に
帰らせてくださいってか！あぁはっ
いやぁ、それにしても
デカいの作ったねぇ」
「はぁぁ。そうなんですぅ」
「そうなんですかぁ、んん！
オイ！もうちょっと、なんか情報ねぇーのかぁ
もうちょっと良い情報ねぇーと、
おまえ、殺しちまうぞ！」
「あはっ、すみません！
じゃあ、とっておきの情報を…
とっておきの情報を言いますから」
「言え！」
「あの……この木馬がデカいのはですね
祈りが届きますようにということと
あともう一つ、この木馬がもし
トロイアのお城の中に入れられて
傷付けられたり、これ、俺たちのもんだぁー
なんて、なったらですね
神様への祈りが
通じなくなっちゃうじゃないですか」
「それだけは怖いなぁ」と
「城の中にだけは、入れて欲しくないなぁ」
なんてことを、言っておりましたよぉ」
「ぇぇえええっ！！！」って
「城の中に入れられたら、怖いの
あっ、そう。へぇーっ！！
なんか、も…..門ちょっとあれ、ガチャンってやって
こうやったら入るよなぁ。うーん。
入れちゃおっかなぁー」
とかって言ってるわけですね
「入れて、アイツらは海でさぁ
沈んだらさぁ、それこそ良いよなぁ
もう、入れちゃおうぜ！なぁ
城の中に」って言うわけですよ
ところがですね
向こうにも、頭の良い奴がいるわけですよ
「神官ラオコーン」っていう奴がいるですね
ラオコーンって奴がですね、見てですね
「ちょっと、待ってください！
これ、なんかおかしいですよ！」
「これ、なんかおかしいですよ。
大き過ぎますし。
これは、城に入れては
ならないんじゃないですか！
燃やした方がいいですよ
いま直ぐ、火を放って
燃やした方がいいんですよ
こんなものは神への祈りでもなんでもない
怪しすぎるんだ！」
って言った瞬間にですね
海からとんでもないですね
海蛇が飛びついてですね
ラオコーンが「ギャアアァァァッ！！！」
海に引きずり…出されてですね
あの、バァァァァッ！噛まれて
どうして急に
「アァァァァァァッ！！！！」てなるわけですね。
それ見てですね、「ナニコレ、ナニコレ。
今の見た？今の見た？お前見た？」
「はい！見ました」
「ヤバくない？今、なになに。
ラオコーン、何か言ってたよね
これが怪しいとか、言った瞬間にさぁ
海に引きずり込まれたよ。アイツ
どういう現象？これ」
これ、実はですね
実は、こちらにアポロンが付いていたように
こちらには、実はポセイドンが
味方に付いていたんですよ
そして、この海の神
ポセイドンがですね
このね、作戦が成功するように
ちょっと、手助けを加えた
その、ラオコーンに対してですね
もう、引きずり込んで
もう、黙らせてしまうという事をやったんです
ところが、このトロイア軍はですね
こんなの神の祈りでも、何でもないよって
言われた瞬間にですね
引きずり出されたもんだから
あぁ、神の祈りなんだと。本物なんだと
むしろ、これを冒涜したら
あんな目に遭うんだと。
ほぉ、よっぽど祈りが強いんだねと、思いまして
じゃあ、尚のこと城の中に入れてやろうと
いう風になったらしいんですよ
これに気付いた、もう一人の人物もいるんですよ
トロイの木馬が怪しいって
気付いた、もう一人の人物
これはね、あのね
カサンドラっていうね
カサンドラって女性なんですけど
この、カサンドラって女性はね
可哀想な女性なんですよ
実はこのアポロン
こっちの守り神、アポロンが
この、カサンドラって女の子に
恋をしたんですね
「カサンドラさん、可愛いですね」
とか言ってですね
「あら？なんですか」
「アポロンです！
えぇ、アポロン、神の中でもかなり
イケメンで通ってますよ、アポロンです」
言うわけですね。
アポロン、イケメンなんですが
イケメンなんですよ
その上で
「僕とー、付き合ってくれたら
僕、予言の神なので、予言の力
ちょっとあげますよ」って言われるんです
「えぇ！」なんて言ってね
「どうですか？」とかって
「んん……ちょっと考えます」
「んん、じゃあ、あげちゃう」とか言ってですね
予言の力をちょっとあげちゃうんですね。だけど
「あぁ、でも、やっぱり考えたけど、あぁ、やっぱり
無理です。ごめんなさい、アポロン。ごめんなさい」
って、フラれるんですよ。アポロンが……。
アポロン、イケメンなんですけど
恋愛が上手くないんですね
で、フラれちゃうんですよ。よくね。
「えぇ、ナニ…どういうこと？
イエスで考えますって、イエスって…
あっ、そうなの？違うの？」
あん……
なんか、アポロン的には、ちょっと嫌だな、それ
ってなってですね
じゃあ、予言の力あげたけど、呪いの力を
ちょっと、振りかけてやろう
つってですね、逆恨みするんですよ。
女性に振られて、逆恨みして
呪いを掛けちゃうってね
アポロンのその闇の側面が
見えるんですけどね
光と神託の神とかじゃない
ちょっと、闇の側面も見えるんですね
「じゃあ君は、予言はできるが
その言葉を誰にも信じてもらえないという
呪いを掛けとこう」って、言われるんですよ
カサンドラが
「えぇっ！何ですか！それ。
まぁ、予言なんかしませんし」って言うんですよ
ところがですね
「あぁぁぁ、この木馬ヤバーーーイ！！」
って分かるわけですよ
「ヤダァー！！この木馬。
入ったら、全員殺される
もう滅びちゃう、トロイアがぁーっ！！」
ってですね、全員に言うわけですよ
「私…私の言葉を聞いて！」ってね
「この木馬を入れたら
全員とんでもない目に遭う！
あの木馬は、本当は
中に色んなものが、詰まってるやつなの
もう中にもう凄い、あの詰まってるの！！ホントに」
とか言うんですけど
「何、言ってんだ！カサンドラ。
うるせぇー なぁーっ！！」とか言ってね
「あれを引きずり入れたらよぉー、もう
船が沈むんだよ。アイツらの……黙ってろ！」って
「信じてもらえない
全然、信じてもらえない
アポロンを振ったばっかりにー」
とか言ってですね
その、ラオコーンも
このカサンドラも信じてもらえないんですね
それで、ドンドン入れて行くんですよ
木馬入れちゃえーっ！！」とかって
「入れちゃうぞ！」
「止めて下さいよ、もうー」とか言ってね。
「入れちゃうからなぁ、お前ら。お前らのギリシャは
大変な目に遭いまーす」とかって入れてですね
で、入れ終わってですね
「バンザーイ！」「バンザーイ！」とか全員で
「今夜は盛大にパーティーだぁ！！」ってですね
もう、飲むんですね。ワァァッて。
「いや、もう10年の戦争終わるって
最高っすね」みたいな
「いや、まぁーじで。
だからもう、こっちは、守り切ったんですよ
あのギリシャっすよ
あのギリシャの、いやだって
アキレウス来たんっすよ！
なのにピューン！でね。
でも、あのピューンしたね、パリスさん
その後、また矢でピューン！刺されて
そのまま、死んじゃいましたけどね
本当に可哀想でしたけど
でもまぁ、アキレウス倒したんですから
ヘクトルとパリス兄弟って
やっぱ、凄かったんすね」
「ねぇー」とか言って、ワァー飲んでね。
もう、ガンガン飲んでですね
10年分の喜びで飲んでですね
もう、グッタリ寝込むんですね
で、その夜……ていうことなんすよね。
そして、その夜…
その木馬の中にいた
オデュッセウスが
「作戦、通りだなぁ
よし！行くぞ！」つって
カン！グァンガンガンガン つってですね
その木馬の腹がね、開くんです。
グァンガンガンガン グァンガンガンガン てね。
そしたら、そこにはね
ギリシャ軍精鋭部隊を入れてたんですね
「よし！行けぇーっ！！」つってですね
その、ギリシャ軍の精鋭部隊が
ザァァーッ、出て行くんですね
ザッザッザッザッ。
城の中は、トロイアの城の中は
全員、寝てるんすね
「サイコウデスヨ」とかってね
「ギリシャガ、ナンダァーッ」とかって
寝てるんですね
そしたら、ザッザッザッザッってね
もうね、なんか分かりませんけどね
剣か槍とか持ってるんですね
そして、松明をですね、城壁に上って
バァーッつけてですね
一旦、引いたに見せかけた大群の船たち
船たちが、ガァーッ戻ってくるんですよ
「急速急進！！
城壁に松明が灯ったぁーっ！！
「トロイの木馬の作戦は
成功したのだぁーっ！！」
ガンガン、ガンガン、ガンガン
ヴゥアン、ガッサ、ガッサ
ウワァッ、上陸だぁ！！ザッザッザッザッ
もうそっから「城門を開け！！」
バァン！！そこから全員、全軍がですね、夜に
その、雪崩れ込んでくるという。
大作戦の成功を収めるのが
この、オデュッセウスなんですね
「ヤレヤレ！ヤレーッ！！」つってね。
ワァッて、アガメムノンが…
「アキレウスの力より
おメェの頭の方が頼りになったなぁ」つて
「有難き幸せ」ザァーって
「これが戦かぁ」って
バァァァッってね。
トロイの木馬により
あの10年の戦は
ここで、完結したのである
「アキレウス、見てるか？」
パァーン！！ トロイア戦争編 完！！
ボーン！ていうことでね
うわぁぁ、カッコいい！！
オデュッセウス、カッコイイ！！ねー！
これね、ホントね
やっぱ、カッコいいんですよ。
オデュッセウスがね
オデュッセウスの話、もっと見たいなぁってね。
こんな頭いい奴、いるんだみたいなね
今まで結構、力でね
やって来たじゃないですか
ペルセウスもね、武器が凄かった
ヘラクレスは力が凄かった。
色々、ありました
美しい奴と、力の強い奴
超常の力を使うのもいましたけど
ここでですね、遂に
オデュッセウスというですね
頭脳派ヒーローが現れるわけですよ
オデュッセウス、スゲェ！！
オデュッセウスの話、もっと聞きたーい
という方の為にですね
『オデュッセウスの帰還編』
スピンオフストーリーが始まるんですよ
トロイア戦争、その後の『オデュッセウス編』
『The movie』 ボーン！！って始まるんですね
凄い！みたいなね。
まぁ、大勝利を収めたのですが
というね、ここから始まるんですね
そこから
オデュッセウスが治めてる国に戻るには
船旅をしなきゃいけないわけですよ
ところが、その
船旅が……なんと！
なんと、なんとトラブルの連続で
戦争と同じ
帰還に10年かかってしまうのでございます
知恵で、如何なるトラブルも
乗り越えられると言われたあのオデュッセウスを
どのようなトラブルが襲い掛かり
10年もの苦難の旅になったのか
お話しをお聞きください！
ドドン！
オデュッセウスの帰還編ってのが始まるんですね
『オデュッセイヤ』という名前なんですね
オデュッセ…..このね、「オデッセイ」って車
あるじゃないですか。名前でね
あれもですね、「苦難を乗り越える長き旅」
って意味なんですよ
オデュッセウスっていうのはね
あの、逆に英語名にすると
まぁ、英語名にすると「ビーナス」だよとか
色々、言ったけどもね
アフロディテは
ビーナスになるよってね
オデュッセウスは、英語名にすると
「ユリシーズ」って名前なの
『ユリシーズ』ってのは、その後ね
あの、近現代の文学で、凄いこう
最高傑作って言われる文学になるんですけど
その『ユリシーズ』の作家が
参考にしたのが、この
オデュッセウスの帰還の話なんですよ
この『ギリシャ神話』のストーリーを元に
その10年間のストーリーを
なんと、一日に縮めて
舞台をギリシャからアイルランドにして
ギリシャ時代から現代にして
書いたストーリーが
その後、20世紀最高の文学の一つだと
言われるようになるというですね
色んなものに影響を与えた
このオデュッセウスの帰還
これをね、聞いていただきたいと思います
まぁ、これでですね
まぁその、トロイア戦争を制したわけなんですけども
「船で帰るぞ！」ってなって
そこからですね、
まず、色んな島に行くんですけども
ちょっとずつ、寄るんですが
そこでですね、「一つ目巨人」
クプロ……キュプロ
キュクロプロス
一つ目巨人、キュクロプスの島に着いてしまう
ここからですね ココまで戦争だったのに
ここから大ファンタジーになります
あの、テンション着いて来てくださいね
ここから、あそこまでですね
矢とか、何とか頑張って来たんですけど
まぁ、ちょっとずつね
神が支援してたんですが
こっから、ガッツリ！
ファンタジーになりますからね。
着いて来てください。
グゥゥゥゥゥゥ、ビュン！！って
ボーン！！ドォン
「全部通って、向こうまで行きましたよ！」って
「ナンジャ！！こいつは」
「なんなの、あなたは」ってね
ヴゥワッ！！取ったらですねl
「ただいま！」
「オデュッセウスゥゥゥゥ！！！」
って、ワァァなるわけですね
「私だよ」つってね